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福祉用具専門相談員はどんな仕事?1日の業務内容や必要な資格、ほかの職種との違いを解説!

福祉用具専門相談員は、介護を必要とする高齢者が自立した生活を送ることができるよう、他の介護保険サービスの専門職と連携しながら、福祉用具を通してサポートを行う仕事です。
介護保険の指定を受けた福祉用具の貸与や販売を行う事業所では、2名以上の福祉用具専門相談員の配置が義務付けられており、介護業界において欠かせない存在になります。

今回は。福祉用具専門相談員について、仕事内容や1日のスケジュール、活躍する場所、他の介護職との違いなどを紹介していきます。

福祉用具専門相談員とは?

福祉用具専門相談員とは福祉用具に特化した知識を持つ専門家であり、福祉用具を利用する人に対して、用具を選ぶお手伝いや正しい使用方法のアドバイスなどを行う仕事です。
ご利用者の心身の状態や使用環境、ケアプラン(ケアマネジャーが作成する介護計画書)を踏まえて福祉用具を選ぶので、ご自身にぴったりの福祉用具を使用することができます。

福祉用具専門相談員は、福祉用具専門相談員指定講習を受けて合格するか、特定の国家試験(介護福祉士や社会福祉士、保健師、看護師など)を取得しなければなれません。

福祉用具専門相談員指定講習は50時間ほどの短い時間でカリキュラムが構成されており、修了評価の合格率も高いので、気になる方や介護職の資格が欲しい方はチャレンジしてみることをおすすめします。

>>詳しくは「福祉用具専門相談員になるには?資格を取得する方法を解説」をチェック

では福祉用具専門相談員とは具体的にどのような仕事をするのでしょうか。

福祉用具専門相談員の仕事内容


福祉用具専門相談員の仕事は、訪問業務、サービス担当者会議への出席、営業活動、事務作業の4つが主となります。

訪問業務

ご利用者宅を訪問して、福祉用具の選定相談をしたり、福祉用具を納品したり、モニタリングを行ったりします。

選定相談ではアセスメントを用いて利用者の基本情報を収集します。
担当のケアマネジャーが作成したケアプランと基本情報を考慮しながら福祉用具を選び、利用計画を作成します。
利用計画の内容について、ご利用者やご家族から同意を得ることは必須です。

福祉用具を納品する際には、ご利用者に合わせて用具の調整を行ったり、正しい使用方法の説明を行ったりします。

モニタリングは定期的に実施します。
ご利用者宅を訪問して利用状況の確認や、福祉用具の点検、問題点のヒアリングや、ケアプランに沿って目標の更新を行います。

他には、福祉用具のレンタルを解約される方の用具回収や、介護保険の認定調査なども行います。

サービス担当者会議は、ご利用者様の介護サービス更新や変更時に、ケアマネジャーを中心に行われる会議です。
ご本人・ご家族の他にケアプランに関わるサービス提供者(デイサービスや訪問看護、福祉用具の担当者さんなど)が参加し、ケアプランの確認や今後についての話し合います。

サービス担当者会議には、福祉用具専門相談員も出席します。

営業活動

居宅介護支援事業者や老健施設等へ新しい商品のデモンストレーションや、カタログ、パンフレットを配布したり、それぞれのニーズを探し出したりなど、福祉用具を置いてもらうために様々な営業活動を行います。

事務作業

福祉用具専門相談員の仕事は事務作業もしなくてはなりませんが、基本的に外回りが多いので、外出していない時間に事務処理を行います。
福祉用具の受注・発注やレンタル開始・終了の端末入力、書類の整理、実績報告などの事務処理も大切な仕事です。

福祉用具専門相談員の1日のスケジュール


福祉用具専門相談員は外回りで行う業務と内勤業務の両方を行うので、基本的に1日のスケジュールは日によって異なります。
大まかにはなりますが、スケジュール例をご紹介します。

福祉用具専門相談員の1日のスケジュール例

8:30 出社
・1日のスケジュールを確認
・納品物のピッキング、積み込み
◎訪問の時間まで、訪問準備や事務処理を行います。

9:00 ご利用者宅を訪問(外回り)
・訪問業務
◎午前中は2件ほどご利用者宅に訪問します。

12:00 お昼休憩
・一時帰社してランチ
◎職員食堂でリーズナブルにお昼ご飯が食べられます。

13:00 サービス担当者会議や営業活動(外回り)
・サービス担当者会議への参加
・営業活動(居宅事業所を訪問する)
・レンタル契約締結
◎訪問業務の時もあります。

17:00 帰社(内勤)
・資料整理などの事務作業

17:30 退社
◎事務作業が終わっていない場合は残業することもあります。

福祉用具専門相談員の活躍の場所

福祉用具専門相談員は、介護系・福祉系の環境で仕事をします。
主に働いている場所は以下です。

福祉用具専門相談員の主な職場

  • 福祉用具貸与事業所
  • 福祉用具メーカー
  • 訪問介護事業所
  • 福祉用具販売店
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • ホームセンター など

福祉用具専門相談員と他の職種との違い

福祉用具専門相談員と同じように、対象者が自立した日常生活を送るために他分野の専門職と協力してサポートを行う職種はたくさんあります。
しかし業務内容や目的は職種によって異なるので、いくつかピックアップして違いを紹介します。

福祉用具専門相談員と社会福祉士の違い

社会福祉士とは、社会において様々な理由でハンディキャップを持ち生活に困っている人から相談を受け、問題解決に向けて支援活動を行う仕事です。
職場によって様々な呼称がありますが、総称して「ソーシャルワーカー」とも呼ばれています。

福祉用具のご利用者をサポートする福祉用具専門相談員に対し、社会福祉士は心身的・経済的に問題を抱えている方全般がサポート対象となります。

福祉用具専門相談員とケアマネジャーの違い

ケアマネジャーは、介護を必要とする方が適切な介護サービスを受けられるよう、総合的なマネジメントをする仕事です。
介護サービス利用者にとって最も近い存在であり、サポートするチーム全体のリーダー的存在でもあります。

ケアマネジャーが介護サービス全体の計画書(ケアプラン)を考え、福祉用具専門相談員は、ケアマネジャーが作成したケアプランを元に用具選定を行います。

福祉用具専門相談員とホームヘルパーの違い

ホームヘルパーの正式名称は訪問介護員であり、介護が必要な高齢者宅を訪問して「身体介護」や「生活補助」を行う仕事です。

ご利用者の生活全体のサポートを行うホームヘルパーに対し、福祉用具専門相談員は福祉用具に関するサポートを専門的に行います。

福祉用具専門相談員とサービス提供責任者の違い

サービス提供責任者とは、ケアプランを基に訪問介護サービスの計画立案やホームヘルパーへの指示・指導などを行う仕事です。

直接ご利用者を訪問して福祉用具の選定や使用方法をサポートする福祉用具専門相談員に対して、サービス提供責任者は、ケアマネジャーとホームヘルパーの間に立ち調整を行う、訪問介護サービスにおけるコーディネーターのような存在です。

福祉用具専門相談員の将来性


介護施設に比べると福祉用具を専門に取り扱う事業所は少なく、2名以上の福祉用具専門相談員の配置が義務付けられていて需要があるとはいえ、求人の多い職種ではありません。

しかし、福祉用具を使用しながら生活を送る要介護者の数はとても多く、歩行器や車椅子、介護ベッドなどの福祉用具は、介護を必要とする方にとっては欠かせないアイテムです。

福祉用具のエキスパートであり、ご利用者の状態や環境にあった用具を選ぶことができる福祉用具専門相談員は、ご利用者にとって重要な役割を果たします。

今後さらに高齢化していくことが予想される日本では、福祉・介護職は需要が高く重宝される存在であるため、福祉用具専門相談員は将来性のある職業です。

まとめ

福祉用具専門相談員は、要介護者の自立支援を支えるにあたり欠かせない存在です。
さらに、福祉用具専門相談員の資格は福祉・介護職の仕事で役立つ知識であることはもちろん、同じ業種の就職において有利であり、キャリアアップを目指す方にも役立つ資格となります。

ご利用者様や介護士の頼りとなり支えとなる福祉用具専門相談員を目指してみてはいかがでしょうか。

著者の画像

ゆかっち

新卒で介護職を経験し、介護の仕事の魅力を体感しました。現在は「介護ノート」の運営者として、介護職の厳しさだけでなく魅力を伝えるために活動しています。