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社会福祉士の給料・年収は低い?稼げる職場をチェック!
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福祉職の中でも給料の待遇が良い、社会福祉士について紹介していきます。
社会福祉士や介護福祉士など、福祉職にはたくさんの種類がありますが、給料を重視して選びたい!という方もいるのではないでしょうか。
そんな方には、社会福祉士がおすすめです。
今回は社会福祉士の年収や、より給料をアップするための方法について、詳しく見ていきます。
目次
社会福祉士の給料の平均
ではさっそく、社会福祉士の給料を見ていきましょう。
平均月収と平均年収に分けて解説していきます。
社会福祉士の平均月給
社会福祉士の平均月給は、厚生労働省の調査によると、常勤で336,340円です。
非常勤の場合は人数が少ないため、残念ながら厚生労働省の調査データでは分かりません。
ただ求人サイトに掲載されている情報によると、正社員と同じようにフルタイムで働いた場合、アルバイトの平均月給は164,160円、派遣社員の平均月給は207,680円となります。
この金額から社会保険や税金が引かれるため、手取り金額はもう少し低くなります。
社会福祉士の平均年収
社会福祉振興・試験センターの調査によると、社会福祉士全体の平均年収は、377万円です。
ちなみに全国の平均年収と比べると、平均年収は441万円(国税庁調べ)とのことなので、世間の平均よりもやや低いと言えます。
では社会福祉士の平均年収について、さらに詳しいデータを見てみましょう。
男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|
正規職員 | 454万円 | 正規職員 | 380万円 |
非正規職員(常勤) | 315万円 | 非正規職員(常勤) | 277万円 |
非正規職員(パート等) | 197万円 | 非正規職員(パート等) | 146万円 |
派遣職員 | – | 派遣職員 | 237万円 |
正規社員の年収は、男性で454万円、女性で380万円です。
ボーナスが支給される分、非正規社員とは100万〜200万円以上年収が違います。
続いて、年代別に年収を比べてみましょう。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 295万円 |
30代 | 346万円 |
40代 | 408万円 |
50代 | 475万円 |
60代以上 | 348万円 |
この表から見ても分かるように、勤続年数が多くなるほど年収が上がっていく傾向にあります。
他の職種と比べて給料が高い
職種 | 月給 | 基本給 |
---|---|---|
看護職員 | 37万2070円 | 23万4150円 |
理学療法士・作業療法士 | 34万4110円 | 22万7070円 |
ケアマネージャー | 35万320円 | 21万7690円 |
生活相談員・支援相談員 | 32万1080円 | 21万570円 |
事務職員 | 30万7170円 | 20万8330円 |
管理栄養士・栄養士 | 30万9280円 | 20万6770円 |
介護職員 | 30万970円 | 18万1220円 |
調理員 | 25万4450円 | 17万6120円 |
厚生労働省の調査を見ると、介護職の中でも生活相談員・支援相談員(社会福祉士)の平均月給は第4位で、32万1080円です。
このように、介護に関する職種の中で社会福祉士は給料が高い方だと言えるでしょう。
働く場所ごとに給料を比較
社会福祉士が働く場所は、病院、福祉施設、行政機関など幅広いです。
勤め先によって、次のように給料も変わってきます。
病院など医療機関の社会福祉士
病院など医療機関で働く場合、平均年収は314万円ほどです。
病院では、入院や通院している患者さんからの相談を受けるのが主な仕事です。
社会福祉士全体や他の勤務先の平均年収と比べると、やや低いですが、その代わり相談業務に専念でき、定時内に帰れることも多いです。
福祉施設の社会福祉士
福祉施設で働く場合も、平均年収は約314万円です。
福祉施設では、相談業務の他にも直接利用者の介護をする場合もあります。
社会福祉士の資格の他にも、介護支援専門員(ケアマネージャー)や介護福祉士の資格も持っている人も多く、いかに業務の幅が広いかが分かります。
ケアマネジャーの仕事内容について、詳しくはこちらの記事をチェック!
介護福祉士について、詳しくはこちらの記事をチェック!
公務員の社会福祉士
公務員の社会福祉士の平均年収は約500万円と、他で働く場合と比べて高いことが分かります。
県庁や市役所、福祉事務所などの窓口で住民の相談を受け、各所と協力して相談者の支援をしていきます。
高齢者や障害者、児童、生活困窮者など、様々なケースに対応できなければなりません。
さらに社会福祉士の国家試験の他に公務員試験も受ける必要があるので、その分給料も高く設定されています。
給料アップを狙うには?
社会福祉士は他の職種と比べると、給料が高めだと解説してきましたが、同じ社会福祉士でも給料に個人差があります。
では、社会福祉士の中でもたくさん給料をもらっている人の違いとは何なのでしょうか?
ここからは給料アップのコツをお教えします。
社会福祉士の資格を取る
社会福祉士の仕事といえば困っている人の相談に乗ることですが、実際の求人を見ると「ソーシャルワーカー」や「生活相談員」などの名前で募集されていることが多く、資格がなくてもできる場合があります。
つまり、「ソーシャルワーカー」や「生活相談員」の中でも、国家資格の「社会福祉士」を取った人だけが社会福祉士を名乗って仕事ができるということです。
なので同じ仕事内容でも、社会福祉士の資格を持っていた方が給料が上がります。
正社員になる
「社会福祉士の平均年収」でも解説した通り、正規社員と非正規社員で平均年収が100万〜200万円以上違います。
社会福祉振興・試験センターの調査によると、社会福祉士の82.8%が正社員なので、正社員になれるチャンスは十分にあると言えるでしょう。
勤続年数を増やす
同じく「社会福祉士の平均年収」で見た通り、社会福祉士の平均年収は、年代が上がるにつれて増えていきます。
一般企業と同じように、社会福祉士も長く働くほど給料アップが期待できます。
社会福祉士は長く続けられる?
そこで気になるのが社会福祉士の仕事を長く続けられるかということですが、社会福祉士は基本的に事務職となるので、体力的には続けやすい仕事です。
社会福祉振興・試験センターの調査では、現在の仕事に10年以上勤めている人が35.4%と最も多く、この先も同じ職場で働き続けたいと回答した人が67.3%もいました。
また社会福祉士の仕事を辞めた理由の第1位は、「出産・育児と両立できない」とのことですが、職場への復帰を考えている人も多いです。
このように家庭の都合などで続けられない方もいますが、社会福祉士として働き続けたいと思う方が多く、勤続年数も長い仕事だと言えるでしょう。
転職する
社会福祉士は職場によって給料が大きく変わるので、年収アップのためには転職するのも1つの手です。
年齢制限はありますが、公務員試験を受けて公務員になるのも良いでしょう。
大幅な年収アップを狙うなら、都道府県や政令指定都市などを受けることをおすすめします。
独立する
独立して、社会福祉士事務所を開業することも可能です。
社会福祉士としてできる仕事は多く、相談支援の他にも成年後見人の業務、学校の講師などさまざまあります。
このように仕事の幅を増やすことで、給料を上げることもできます。
独立開業するためには、社会福祉士の資格の他に、日本社会福祉士会の名簿登録も必要です。
これから社会福祉士を目指す方へ
最後に、これから社会福祉士を目指したいと思った方のために、知っておくと良い情報についてまとめてみました。
社会福祉士は人気が高い職業
社会福祉振興・試験センターによると、社会福祉士の資格を持っている人の数は年々増えていて、平成31年度では24万人以上が資格保有者となっています。
参考URL:社会福祉振興・試験センター 登録者の資格種類別推移
社会福祉士の数は増えていますが、実は求人は少ないです。
厚生労働省の調査結果を見ても、介護職のうち社会福祉士は全体の1%程度と少ないということが分かります。
社会福祉士として就職しやすくするためには、社会福祉主事(ケースワーカー)や介護支援専門員(ケアマネージャー)など、他の資格も一緒に取得することをおすすめします。
社会福祉士の給料は今後も上がる
高齢化や貧困問題などにより、福祉のサポートを必要としている方はまだまだ多いです。
そのため社会福祉士の需要はこれからも増加していき、人材確保のためにも給料が上がっていくと予想されます。
実際、厚生労働省によって社会福祉士の処遇改善が進められているのですが、簡単に言うと国が社会福祉士の給料アップを後押ししているのです。
まとめ
社会福祉士の平均月給は他の職種と比べると高く、336,340円です。
今後も社会福祉士の給料は上がっていくと期待されますが、資格を取ったり、転職したりすることでさらに給料アップが望めます。
資格保有者が増えていて、仕事を続けたいと考える人も多い人気の職業なので、資格を複数取るなどして、就職や転職に役立てましょう!