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社会福祉士の将来性は?ケアマネや精神保健福祉士などと比較

これから社会福祉士を目指す方にとって、仕事の将来性は気になるところだと思います。
この記事では社会福祉士の将来性について、現役の社会福祉士の意見を参考にしたり、他の介護・福祉職と比較したりしながら詳しく見ていきます。

社会福祉士を目指している方はもちろん、目指すべきかまだ迷っているという方にも役立つ情報をまとめてみました。

社会福祉士の現状

社会福祉士の現状

まずは社会福祉士の人気を知るため、社会福祉振興・試験センターのデータを見てみましょう。

社会福祉士の登録者数の推移を見ると、社会福祉士の資格を持っている人の数は2018年で233,517人、2019年で245,181人です。
さらに社会福祉士の登録者数の2020年最新データでは、250,224人と、25万人を超えたことが分かります。

このように社会福祉士の数は年々増えていて、人気の職業であることが分かります。

続いて社会福祉士の給料を見てみると、平均年収377万円と、介護職の中でも高い方です。
さらに社会福祉士の約80%が正社員であり、公務員としても働くことができるため、比較的安定している仕事だと言えるでしょう。

社会福祉士の将来性

社会福祉士に将来性がある理由

では社会福祉士の将来性について、詳しく解説していきます。
結論から言うと社会福祉士は将来性のある仕事ですが、その理由について見ていきましょう。

社会福祉士の将来性①需要が増えている

社会福祉士の主な仕事は相談業務であり、さまざまな問題を抱えた相談者をサポートすることができます。
高齢者、障害者、子ども、入院患者、生活保護受給者、被災者、家庭内暴力(DV)・・・などなど、福祉の助けを必要とする人々の相談に乗るため、さまざまな場所で必要とされる仕事なのです。

現代では、社会問題が複雑化しています。
たとえば高齢者だと、介護や健康の問題、貧困問題、家族の心理的サポートなどが必要なように、問題は1つではなく、いくつもの問題が複雑に絡み合っています。

このような状況から、厚生労働省の報告書にもあるように、分野横断的に支援ができるソーシャルワークの機能がさらに必要になっているため、社会福祉士の活用が求められているのです。
社会福祉士の需要が増えるため、将来性のある仕事だということが分かりますね。

2025年問題

数ある社会問題の中でも特に重要視されているのが、高齢化です。
2025年には団塊の世代が75歳の後期高齢者になり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上となると言われています。
このような超高齢化社会を目前に、介護・福祉・医療の人材の需要も増えています。

超高齢化社会になると、たとえば次のような問題が起こります。

  • 要介護者が増える
  • 認知症患者が増える
  • 収入源が年金だけなので貧困が進む
  • 独居老人が増え、老人性うつなどが懸念される

これを見ても、やはり超高齢化が進む社会では複合的な問題を解決できる社会福祉士が必要であることが分かると思います。

地域包括ケアシステム

社会福祉士の将来性の根拠として、地域包括ケアシステムも挙げられます。
地域包括ケアシステムとは、高齢者が住まい・医療・介護・予防・生活支援などを一体的に受け、住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、地域の連携体制を整えることを言います。
厚生労働省は、2025年を目処にこの地域包括ケアシステムを整えることを推進しています。

このような地域包括ケアシステムの推進とともに、福祉施設や病院、役所など、各所と連絡・調整を行う社会福祉士の仕事が注目されているのです。

社会福祉士の将来性②待遇の改善が進められている

社会福祉士の需要が増えることによって、人材を確保する動きも出てきました。
その1つが、処遇改善です。

2019年の介護・福祉職員の特定処遇改善加算により、経験や技能のある職員の給料がアップしたのです。
施設によって違いはありますが、社会福祉士も対象であることが多く、社会福祉士の待遇の改善が進んでいることが分かります。

その上、厚生労働省の報告書の中でも、社会福祉士に関する加算について言及されていることからさらに待遇が改善されることが期待できます。
先ほど解説した地域包括ケアシステムと合わせて考えても、社会福祉士には将来性があると言えるでしょう。

現役の社会福祉士はどう思っている?

現役の社会福祉士はどう思っている?

続いて、社会福祉士の将来性について社会福祉振興・試験センターの調査から分かることをまとめました。
これは社会福祉士の資格を持っている人を対象にした調査で、実際に働いている人の現状や意見が分かる資料となっています。

まず、現在の職場で働き続けたいかという質問に対して、「可能な限り現在の職場で仕事を続けたい」と答えた社会福祉士は65.3%いました。
その中で、「同じ業務を続けたい」という人は70.7%。
このように、社会福祉士は「働き続けたい」と思う人の多い仕事だということが分かります。

また社会福祉士の、福祉・介護・医療の現場での通算の経験年数は、10年以上の人が63.7%、5年以上10年未満の人が21.8%と、5年以上働いている人が全体の8割もいるということが分かります。
「働き続けたい」という意思の通り、実際に長く働くことのできる仕事でもあると言えます。

また社会福祉士の仕事を辞めた人でも、半数以上が復帰したいと考えているというデータもあります。
というのも、仕事を辞めた理由として最も多いのが「出産・育児と両立できない」という理由であり、働く意欲は高いけど辞めなければならなかったという人も多いからです。

このように、社会福祉士は全体的に就労意欲の高い仕事です。
また今後、家庭との両立という課題が解決できるかどうかが、社会福祉士の将来性を左右するとも言えるでしょう。

他の介護・福祉職との比較

他の介護・福祉職との比較

ここまで社会福祉士の将来性を見てきましたが、他の介護・福祉職と比較してみましょう。

すでに解説した通り、介護・福祉業界全体の需要が今後高まっていて、処遇も改善されてきています。
どの職種でも基本的に将来性はあり、どの職種が最も将来性があるとは一概には言えませんが、仕事内容や現状が違うため1つずつ詳しく解説していきます。

今回は、社会福祉士と比較されやすい「ケアマネージャー」「精神保健福祉士」をピックアップしました。

ケアマネージャーと社会福祉士

ケアマネージャー(ケアマネ)は介護サービスのリーダー的存在で、計画書の作成や給付管理業務など、幅広い業務をこなします。
施設利用者の相談業務もすることから、社会福祉士と比較されやすいです。

ケアマネージャーはケアマネジメント業務を幅広くこなせるため、かなり需要のある仕事です。
またケアマネージャーの上位職である主任ケアマネージャーは、今後さらに需要が拡大すると予想されます。

地域包括支援センターなどの事業所には、必ず1人以上は主任ケアマネージャーがいなければなりませんし、さらに2021年からは、ケアマネ事業所の管理者は主任ケアマネージャーであることが原則となります。
このように、ケアマネージャーは需要があり、将来性のある仕事なのです。

その一方で資格試験の受験者数や合格者数が減っているため、人員確保が大きな課題となっています。
基本的にケアマネージャーは社会福祉士よりも給料が高いですが、今後さらに処遇改善を進めていく必要性も高いです。

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精神保健福祉士と社会福祉士

精神保健福祉士も、相談業務がメインの仕事であるため社会福祉士と比較されやすいです。
精神保健福祉士は、精神障害者をサポートするのが主な仕事ですが、社会福祉士は精神障害者も含めさらに幅広い人をサポートできるという違いがあります。

社会問題が増えている今、心の病も増加しているため、精神保健福祉士もまた需要が増えている仕事の1つです。
もちろん特定処遇改善加算にも含まれているため、給料も上がっています。

精神保健福祉士は社会福祉士と比べて支援対象者が少ないため、給料も社会福祉士よりは少ないですが、業務内容はとてもよく似ています。
社会福祉士も精神保健福祉士も同じく将来性のある仕事なので、どんな人をサポートしたいかということを基準に選びましょう。
心の病を中心にサポートしたい方は精神保健福祉士より多くの人をサポートしたい方は社会福祉士がおすすめです。

精神保健福祉士になるには?資格を取得する方法を詳しく解説

まとめ

社会福祉士の需要は増えています

社会福祉士は、2025年問題や地域包括ケアシステムの推進により、需要が増えています。
それによって処遇の改善も進んでいるため、社会福祉士は将来性のある仕事です。

その他、相談業務をする仕事としてケアマネージャー精神保健福祉士も同じく将来性がありますが、将来性だけで比較せずに仕事内容の違いなどを理解すると良いでしょう。

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ゆかっち

新卒で介護職を経験し、介護の仕事の魅力を体感しました。現在は「介護ノート」の運営者として、介護職の厳しさだけでなく魅力を伝えるために活動しています。