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精神保健福祉士(psw)の年収や給料は?仕事内容も紹介

精神保健福祉士の給料や勤務状況を、社会福祉振興・試験センターの「令和2年度 社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の『就労状況調査』(速報版)を主に参考としてまとめました。
現役で働いている、もしくは過去に働いていた方々の生の声から、精神保健福祉士の仕事の実態を明らかにします。

これから精神保健福祉士を目指す方はもちろん、精神保健福祉士としてキャリアアップを考えている方も、ぜひチェックしてください。

精神保健福祉士の平均年収

精神保健福祉士の平均年収

社会福祉振興・試験センターの調査によると、精神保健福祉士の平均年収は347万円です。
精神保健福祉士の給料水準は国家公務員給料と同じ水準であることが多く、基本給はあまり高くないが各種手当や賞与の待遇が良いという特徴があります。

さらに、性別ごと・年齢ごとに詳しく平均年収を見てみましょう。

性別・年代別による精神保健福祉士の年収
年代 男性 女性
20代 325万円 311万円
30代 420万円 351万円
40代 492万円 399万円
50代 541万円 451万円
60代以上 407万円 321万円

このように精神保健福祉士は、男女ともに年齢が上がるにつれて給料が上がっていく女性よりも男性の方が年収が高い傾向にあります。

精神保健福祉士全体の平均年収は、日本人の平均年収430万円令和2年分 民間給与実態統計調査結果)と比べるとやや低いですが、年齢とともに着実に金額が上がっていき、50代になると日本の平均年収を超えるということが分かります。

勤務先によって給料は変わる?

勤務先によって給料は変わる?

続いて、勤務先ごとの給料について解説します。

精神保健福祉士の勤務先として最も多いのは医療分野で、精神科病院で働くことがほとんどです。
小さな病院だと平均年収は約380万円と、全体の給料の平均と同じくらいですが、大きな病院になると基本給やボーナスが上がるため、平均年収は430万円ほどになります。

続いて勤務先として多いのが、障がい者向けの雇用支援の施設など、障がい者福祉関係の職場です
ここでの収入も平均年収約390万円と、精神保健福祉士の全体の平均年収と同じくらいです。

その他、高齢者福祉や児童福祉など、精神保健福祉士が働く場所はたくさんありますが、中でも給料が高いのが行政機関と言われています。
行政機関とは、役所や精神保健福祉センターのことですが、その平均年収は約420万円です。

このように同じ精神保健福祉士の仕事でも、勤務先によって給料は大きく変わります。

また、精神保健福祉士の仕事は働く地域によっても給料水準が異なります。
「給餌ボックス 給料ナビ」による統計データ(2021年12月現在)をもとに、給料水準の高い地域ごとにまとめました。

地域別による精神保健福祉士の年収
地域 平均年収
関東地方 339万円
東海地方 320万円
関西地方 319万円
甲信越・北陸地方 295万円
北海道・東北地方 287万円
四国地方 285万円
九州・沖縄地方 284万円
中国地方 274万円

精神保健福祉士の給料水準が最も高い地域は関東地方で339万円であり、その中でも埼玉県と神奈川県が350万円で同率一位という結果となりました。
反対に、最も給料水準が低い都道府県は鳥取県で229万円という結果が出ており、埼玉・神奈川県と121万円ほどの差が生じています。

首都に近づくほど平均年収は高く、地方であるほど低くなってしまう傾向があることがわかります。

精神保健福祉士の仕事内容

そもそも精神保健福祉士の仕事とは、精神的に問題を抱えている人が社会で自立した生活を送れるように援助することです。

精神相談者やその家族からの相談にのったり、必要な手配や公的支援制度の紹介を行ったりなど、精神面や環境づくりにおける援助を行います。
ほかにもメンタルヘルスに関するセミナーや研修を行うなどの仕事もあります。

医療機関で働く場合は、患者の入院生活サポートが主な仕事内容です。
患者とその家族からの入院・退院における相談に応じたり、患者が日常生活を送るための援助を行ったりします。
精神保健福祉士を中心に、医師や施設で働くスタッフと連携をとりながら患者やその家族のサポートしていきます。

精神保健福祉士の働きやすさ

精神保健福祉士の働きやすさ

社会福祉振興・試験センターの調査の結果、精神保健福祉士の半数は勤続年数が5年以上、さらに全体のうち30%が勤続年数10年以上と、とても長く勤めている人が多いことが分かります。

さらに、辞めた人が再就職したい、または現役の人が同じ仕事を続けたいという就労(継続)希望については、「ぜひ働きたい」「条件が合えば働きたい」の合計が約78%となっています。

このように、働き続けたいと思う人が多く、実際に長く働き続けている人も多いのが、精神保健福祉士の特徴です。

これには、精神保健福祉士の次のような働きやすさが関係しているのではないでしょうか。

  • 全体の78%が正規雇用で安定している。
  • 医療分野でも夜勤がほとんどない。
  • 介護分野でも相談業務がメインなので体力仕事ではない。

精神保健福祉士の仕事は、給料形態の待遇は平均的に見てあまり良いとは言えませんが、医療・福祉・保険など活躍できる場所が多く、さらに比較的続けやすい職場環境で働ける職業です。

精神保健福祉士になるためには

国家資格である精神保健福祉士は、介護福祉士や社会福祉士とならぶ福祉系の三大資格の一つです。

国家試験を受験できるルートは5つあり、福祉系4年制大学卒業ルート、福祉系短大福祉系以外の4年制大学・短大卒業ルート、卒業ルート、社会福祉士登録者ルート、実務経験ルートと自分の経歴に合った取得方法を選べます。

>>>詳しい取得方法は「精神保健福祉士になるには?資格を取得する方法を詳しく解説」をチェック

資格取得後、試験センターにて登録作業を行うことで精神保健福祉士として働くことができます。

保健所や保健センターなどで働く場合は地方公務員試験の受験・合格が必要となり、病院や診療所、その他の民間の介護・福祉施設で働く場合には個別に採用試験を受ける必要があります。

精神保健福祉士として収入アップを狙うなら

精神保健福祉士として収入アップを狙うなら

精神保健福祉士は、全国平均と比べるとやや給料は低めと解説しましたが、収入アップを図ることで平均以上の給料を稼ぐこともできます。
精神保健福祉士として収入アップを狙うなら、次の方法がおすすめです。

他の専門職の資格も取る

精神保健福祉士として働く方の中には、精神保健福祉士だけでなく、他の資格も持っていることも多いです。
社会福祉士社会福祉主事介護支援専門員(ケアマネジャー)は、精神保健福祉士と一緒に保有されていることが多い資格です。

中でも社会福祉士は、精神疾患を抱える方の他にも、高齢者や障がい者、生活困窮者など、さまざまな理由で困っている人を相談業務でサポートすることができます。

精神保健福祉士からキャリアアップして、社会福祉士を目指すのも良いでしょう。

社会福祉士については、こちらの記事をチェック!
介護支援専門員(ケアマネジャー)については、こちらの記事をチェック!
社会福祉主事については、こちらの記事をチェック!

転職する

精神保健福祉士の就職先の選択肢は幅広いので、より稼げる職場に転職するのも良いでしょう。
資格があると、転職にも有利です。
給料アップを狙う時に注意すべきポイントは、次の通りです。

1つの職場である程度キャリアを積んでから転職する

より好条件な職場で働くには、1つの職場で数年キャリアを積んでから転職することをおすすめします。

高収入の職場は競争率も高いため、キャリアがあり、より優秀な精神保健福祉士の方が採用される可能性が高いです。
またキャリアを積んでいれば、今の職場よりも高い役職を狙って転職することもできます。

行政機関への転職は収入アップが見込める

勤務先の給料の比較でも見てきた通り、精神保健福祉士の職場の中でも、行政機関は給料が高いです。

行政機関へ就職するには公務員試験を受ける必要がありますが、一般事務などの公務員試験と比べると簡単です。

その分、面接は厳しく見られるため、収入アップ以外にもしっかりとした志望動機を持って受験することをおすすめします。

介護の分野もおすすめ

介護の分野には、「介護職員処遇改善加算」と呼ばれる制度があります。
介護職員処遇改善加算とは、職員が働きやすい職場を作っている事業所に対して、自治体が給付金を支給することです。

この給付金は、必ず介護職員に賃金としてあてることが義務付けられているため、介護職員処遇改善加算を受けている職場では給料が多くもらえるのです。
このように、給料アップに関する取り組みが進んでいる介護の分野に転職するのもおすすめです。

まとめ

精神保健福祉士の選択肢は多い!

精神保健福祉士の平均年収は347万円ですが、勤続年数や勤務先によって給料も大きく変わります。

収入アップを狙うには、社会福祉士など他の専門職の資格を取ったり行政や介護など働く分野を変えたりすると良いでしょう。

高齢化社会である現代の日本において、介護・福祉系業界の需要は高まっています。
さらに、近年精神保健福祉の活躍できる場所が広がってきており、今後も求められる将来性のある職業です。

職場の選択肢も広く、長く続けられる仕事精神保健福祉士なら、あなたに合った職場もきっと見つかるはずですよ。

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ゆかっち

新卒で介護職を経験し、介護の仕事の魅力を体感しました。現在は「介護ノート」の運営者として、介護職の厳しさだけでなく魅力を伝えるために活動しています。