介護資格・職種 情報

ホームヘルパーになるには?必要な資格と仕事内容を解説

ホームヘルパーの仕事をするには、必ず資格が必要です。

「ホームヘルパー」という資格があるわけではなく、ホームヘルパーはあくまでも業務上の役割。
そのため、「介護職員初任者研修」などの資格を取得することで、ホームヘルパーの仕事を担当することができます。

この記事では、ホームヘルパーに必要な資格を始めとして、その他にも給料や仕事内容など、気になるホームヘルパーの情報を紹介します。
ホームヘルパーに関する内容がギッシリ詰まっているため、この記事を読むだけでホームヘルパーのことが理解できるでしょう。

ホームヘルパーになる方法と必要な資格

ホームヘルパーになる方法と必要な資格

「ホームヘルパー」という名前の資格はありません。
かつては「ホームヘルパー2級や3級」といった資格がありましたが、今では廃止されています。
その代わりに誕生したのが「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」です。

ホームヘルパーを行うためには、必ず資格が必要なので、次に紹介する資格を取得しましょう。
どれか1つでも持っていれば、ホームヘルパーの仕事をすることができます。

ホームヘルパーの仕事をするのに必要な資格は、以下の通りです。
(どれか1つでも持っていればOK)

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 生活援助従事者研修

このうち、最もおすすめなのが「介護職員初任者研修」です。

それぞれの資格について、詳しく紹介します。

ホームヘルパーに必要な資格①介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護職として働く上で基本となる知識・技術を習得できる研修です。
ホームヘルパーとして働くための資格のうち、最も取得しやすく、最低限持っておきたい資格と言えます。

介護職員初任者研修の資格を取得するには、各自治体が指定するスクールの講義を受けて、筆記試験に合格する必要があります。
決められたカリキュラムに基づいてスクールでの勉強と自宅学習を約40日間行い、1時間程度の筆記試験を受けたのち、1ヶ月程度で修了証明書が発行されます。

資格の取得には2~3ヶ月かかりますが、試験内容はそれほど難しいものではないため、講義をしっかり受けて内容を確認することで合格は十分に可能です。

受講資格

特にありません。誰でも受験することができます。

試験の内容

まず、スクールで9科目130時間のカリキュラムを修了することが必要です。
介護の基礎知識を始め、医療や福祉、心の問題について学びます。

スクールによって、カリキュラムの時間割や通学・自宅学習の配分、土日や夜間の講義など、用意されているプランは様々です。
自分にあった学び方で資格を取得できるので、忙しい方でもコツコツと取り組むことで資格を取得できるでしょう。

試験の合格難易度

介護職員初任者研修の筆記試験は、受験者を落とすための試験ではなく、きちんと基礎が理解できているかを確認するための試験です。
そのため、試験を今までの総まとめだと考えて、しっかり授業を受けて復習しておけば合格できるようになっています。

受講料

スクールにより異なりますが、6〜15万円のところが多いです。

ホームヘルパーに必要な資格②介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修よりもレベルが上がって、より実践的な内容を学ぶ研修です。
介護職員初任者研修と同じようにスクールで受講しますが、こちらは筆記試験はありません。

介護福祉士実務者研修を終えると、サービス提供責任者としても働くことができます。
また、介護福祉士の筆記試験に合格すれば介護福祉士としても働くことができるので、活躍の幅も広がるでしょう。

受講資格

特にありません。誰でも受験することができます。

研修の内容

介護福祉士実務者研修の20科目450時間のカリキュラムを修了することで、修了証明書を受け取れます。

介護職員初任者研修とは異なり、試験はありません。
初任者研修よりも、専門性が高く実践的な内容を学ぶ研修となります。

受講科目には初心者研修と同じ9科目が含まれているため、初任者研修を修了した人は、この科目については免除されます。

受講料

初任者研修よりもボリュームがあるので、比較的に値段も高くなります。
10~20万円のところが多いです。

ホームヘルパーに必要な資格③介護福祉士

介護福祉士は、国が認定する国家資格です。試験に合格することで取得できます。
介護福祉士の試験は誰でも受けられる訳ではなく、受験するには条件を満たす必要があります。

介護福祉士の資格を持っていることで、介護職としての知識や経験を証明することができ、給料も上がります。
また、他の介護職へのキャリアアップが期待できるので、時間に余裕がある方にはおすすめです。

介護福祉士の資格について気になる方は、こちらをチェック!

ホームヘルパーに必要な資格④生活援助従事者研修

「生活援助従事者研修」という資格が、2018年に新たに新設されました。
この資格を取得すると、掃除や洗濯などの「生活援助」に限定して、ホームヘルパーとして働けるようになります。

受験資格

特にありません。誰でも受験することができます。

研修の内容

生活援助従事者研修は、介護職員初任者研修と同じカリキュラムの中から、生活援助に関する部分だけを学ぶものです。
カリキュラムの合計時間は59時間とされており、これは初任者研修の130時間に比べて、約半分程度の時間になっています。

全59時間のうち、29時間を自宅学習で学ぶことができます。
そのため、短期間で資格を取得したい方にはおすすめです。

生活援助従事者研修を修了した方は、介護職員初任者研修を受ける際に、生活援助従事者研修のカリキュラムは免除されます。
つまり、介護職員初任者研修のカリキュラムを71時間に短縮できるのです。
研修のみで、筆記試験はありません。

受講料

2万〜5万円

ホームヘルパーの仕事内容

ホームヘルパーの仕事内容

ホームヘルパーの主な仕事は、おじいちゃんやおばあちゃんの体に直接触れて支援する「身体介護」と、身の回りのお世話をする「生活援助」の2つです。
他にも、利用者の通院のサポートや、事業所によっては独自のサービスを行なっているところもあります。

ホームヘルパーの仕事内容①身体介護

身体介護とは、体に直接触れてサービスを提供する介護のことです。

例えば、以下のようなことが身体介護に相当します。

  • ご飯を食べさせる
  • 体を拭く
  • 髪を整える
  • トイレの手伝い
  • オムツの交換

食事をすることや体を清潔に保つことは、私たち人間が生きていく上で欠かせないものです。
年齢を重ねるにつれて、体が動かなくなり認知症になる人が多い中、食事や排泄に困難を抱えるおじいちゃんやおばあちゃんが多くなります。

生活の基盤を整えることで、利用者がよりよく生活するための基礎を作る役割を、ホームヘルパーが担当しているのです。

ホームヘルパーの仕事内容②生活援助

生活援助とは、掃除や洗濯など、利用者の身の回りのお世話をすることです。
生きるうえで必ずしも必要とは限りませんが、私たちが人間らしい生活をするためには必要になります。

例えば、以下のようなことです。

  • 買い物代行
  • 栄養バランスを考えた食事を作る
  • お風呂やトイレの掃除
  • 洗濯物を干す、たたむ
  • デイサービスの準備

生活援助の仕事は幅広いものとなりますが、利用者に頼まれたことを全てできるわけではなく、制限があります。
例えば、以下のようなことをホームヘルパーが行うことはできません。

  • 利用者の食事を作るついでに、家族の分も作る
  • 利用者の部屋を掃除するついでに、家族の部屋も掃除する

あくまでも、利用者のためのサービスであり、ホームヘルパーは家政婦ではありません。
利用者が日常生活を送る上で、必要なサービスだけを提供しなければならないのです。

そのため、ホームヘルパーが行う身体介護と生活援助に関しては、あくまでも「必要な分だけ」の提供を心がけます。

介護サービスは、利用者の自立を目指すために行うものです。
そのため、利用者ができるところは本人に任せ、できないところをお手伝いするという考え方を大切にしましょう。

ホームヘルパーの仕事内容について、詳しくはこちらの記事をチェック!

ホームヘルパーの年収・給料

ホームヘルパーの年収と給料

ホームヘルパーの資格取得は、他の介護職と比べて難易度が高くありません。
また、雇用形態も正職員というよりパートやアルバイトが中心となります。
そのため、給料は時給制となり、正社員と比べて低い傾向にあります。

平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、ホームヘルパー(介護職員初任者研修)の平均月給は、常勤職員は285,610円、非常勤は187,530円です。
この金額は、様々な手当を含んでいるため、実際にはもう少し低くなります。

ただ、悲観する必要はありません。
ホームヘルパーは、全ての介護職の基本となる仕事です。
そのため、努力次第で介護福祉士やサービス提供責任者、ケアマネジャーなど様々な職業にキャリアアップすることができます。

ホームヘルパーに向いている人

ホームヘルパーに向いている人

ホームヘルパーに向いている人は、以下のような人です。

  • 世話好きな人
  • 気が長い人

世話好きな人

ホームヘルパーは、おじいちゃんやおばあちゃんの日常のお世話をします。
世話好きな人だと、
細かいところによく気づいたり、積極的にお手伝いすることができるでしょう。

1日のほとんどを担当のおじいちゃんやおばあちゃんと過ごすことになります。
そのため、単にお仕事としてではなく、「お世話を通して、高齢者と楽しく触れ合う時間」のように考えられる人だと、ホームヘルパーとして楽しく働けることでしょう。

気が長い人

年を重ねるにつれて、自分の体を思うように動かすことは難しくなります。
目や耳が不自由で、こちらの声かけに気がつかない高齢者も多いです。
動作を行うのにどうしても時間がかかってしまいますが、そんな時でも気長に待っていられる人が、ホームヘルパーに向いているといえます。

介護はあくまでも「自立支援」です。
高齢者ができることは自分でやってもらい、自立を促す仕組みになっています。
そのため、高齢者がその動作を終えるまで、気長に待つことができる人が、ホームヘルパーに向いているでしょう。

ホームヘルパーの将来性

ホームヘルパーの将来性

日本の高齢化率はこれからもグングン伸び続けると予想されています。
介護職員の需要はあるにも関わらず、人材は足りていません。
そのため、ホームヘルパーはこれからさらに需要が高まることが明らかです。

また、これからは介護施設よりも、自宅で介護を受ける方が増えるとされています。
自宅で介護を受けるためには、ホームヘルパーの手助けは必須です。
今よりもさらにホームヘルパーの需要が高まるため、ホームヘルパーの未来は明るいと言えるでしょう。

ホームヘルパーの1日

ホームヘルパーの1日

ホームヘルパーは、ケアマネジャーが作成したプランに従って、利用者にサービスを提供します。

ヘルパーには「常勤ヘルパー」と「登録ヘルパー」の2種類がありますが、ここでは訪問介護事業所に所属して働く「常勤ヘルパー」の1日を紹介します。

  • 9:00 事業所に出勤、1日のスケジュールを確認
  • 9:30 Aさん宅に到着。身支度をし、デイサービスへの送り出し
  • 10:30 Bさん宅に到着。食事の調理や配膳をし、食べさせて後片付けをする
  • 13:00 1時間程度の休憩
  • 14:30 Cさん宅に到着。Cさんと夕食の買い物をし、帰って一緒に食事の準備をする
  • 16:00 Dさん宅に到着。入浴の介助をする
  • 17:00 事業所に戻り、1日の報告書を作成して、退勤

ホームヘルパーが行う訪問介護サービスは、「何時から何時まで」といったスケジュールがしっかりと決まっています。
そのため、基本的には決められたスケジュール通りに働くことができます。

ホームヘルパーの活躍の場所

ホームヘルパーの活躍の場所

ホームヘルパーとしての働き方は、大きく分けて2つあります。

1つ目は、訪問介護事業所にホームヘルパーとして所属する働き方です。

ほとんどのホームヘルパーは事業所に所属し、「ホームヘルパー1人につき利用者何人」といったように、各自担当を割り振られて自宅を訪問することになります。
利用者にとっても、顔なじみのあるホームヘルパーさんのほうが安心感があり、ホームヘルパーにとっても同じ利用者のほうが接し方を理解しているため、サービスを提供しやすいというメリットがあります。

2つ目は、派遣会社に登録して、必要な時に単発で派遣される「登録制ヘルパー」といった働き方です。
こちらは働きたい時に働きたい分だけ働くことが可能なので、自分の生活に応じて柔軟に対応することができます。

ホームヘルパーを志すきっかけ

ホームヘルパーを志すきっかけ

ホームヘルパーを目指す人は、「人の役に立ちたい」と、強い思いを抱いている人が多いです。
幼い頃に職業体験で介護職の素晴らしさを実感した人や、実際に自分の家族が介護を受けた経験から、ホームヘルパーを志すようになったという人もいます。

介護の仕事ほど、人から直接感謝の言葉をもらう職業はないのではないでしょうか。
それだけやりがいのある、魅力的な仕事だといえます。

ホームヘルパーと他の介護職との違い

ホームヘルパーと他の介護職との違い
ホームヘルパーの他にも、介護には様々な職種の人々が携わっています。
介護支援専門員や、ケアマネジャー、サービス提供責任者、社会福祉士など、他の職業との違いを紹介します。

ホームヘルパーと介護福祉士の違い

介護福祉士とホームヘルパーは、必要とする資格は違えど、仕事は同じです。

あくまでも「役割」の違いなので、介護福祉士の資格を持っていてもホームヘルパーの仕事をすることもありますし、逆もあり得ます。

ホームヘルパーと介護福祉士の違いについて、詳しくはこちらの記事をチェック!

ホームヘルパーとサービス提供者の違い

サービス提供責任者とホームヘルパーは、どちらも訪問介護サービスに関する仕事です。
サービス提供責任者が作ったプランを元に、ホームヘルパーが実際に介護サービスを提供します。

ホームヘルパーが急に欠勤になった時には、サービス提供責任者がホームヘルパーとしての仕事をすることもあります。
そのため、ホームヘルパーとしての知識とスキルも必要です。

ホームヘルパーとサービス提供者の違いについて、詳しくはこちらをチェック!

ホームヘルパーとケアマネジャーの違い

ホームヘルパーとケアマネジャーは、どちらもカタカナで似たようなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、仕事内容としては全く別物となります。

ケアマネジャーが作成したケアプランを元に、実際に介護サービスを提供するのがホームヘルパーです。

ホームヘルパーとケアマネジャーの違いについて、詳しくはこちらの記事をチェック!

ホームヘルパーと社会福祉士の違い

ホームヘルパーは、介護が必要な人の家を訪ねて、自宅で介護サービスを提供します。

一方で、社会福祉士は介護に限りません。
介護を必要とする人以外にも、障害者や児童福祉、生活困窮者など社会福祉に関する全ての相談業務を担当します。

ホームヘルパーと社会福祉士の違いについて、詳しくはこちらの記事をチェック!

ニーズのあるホームヘルパーの資格を取得しよう!

ホームヘルパーの資格を取得しよう

今回の記事では、ホームヘルパーになるために必要な資格について紹介しました。

ホームヘルパーの仕事をするためには、必ず資格が必要です。

その際、「ホームヘルパー」という資格があるわけではなく、ホームヘルパーはあくまでも業務上の役割。
そのため、「介護職員初任者研修」などの資格を取得することで、ホームヘルパーの仕事を担当することができます。

ホームヘルパーは体力を必要とする一面もありますが、おじいちゃんやおばあちゃんから感謝の言葉を直接いただく機会が多い素敵な職業です。
仕事としてのやりがいや魅力はもちろん、活躍の場も広がっています。

非常に需要がある介護職の資格を取得して、ホームヘルパーになりましょう!

著者の画像

ゆかっち

新卒で介護職を経験し、介護の仕事の魅力を体感しました。現在は「介護ノート」の運営者として、介護職の厳しさだけでなく魅力を伝えるために活動しています。