介護資格・職種 情報
ケアマネジャーを目指したきっかけとは?先輩ケアマネにインタビュー
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高齢社会において、なおいっそう需要が高まりつつある介護職。
そんな数ある介護の職種の中で、今活躍しているケアマネジャーが今の立場を目指すようになったきっかけとは?
ばりばり現役で働いているケアマネジャーや、今資格取得のために頑張っている人たちに話を聞きました。
他の人の志望動機や頑張っている理由を知って、ケアマネジャーに向けて勉強するモチベーションをあげていきましょう。
目次
ケアマネジャーを目指すきっかけ
ケアマネジャー(介護支援専門員)を目指すきっかけは、人によってさまざまです。
最初からケアマネジャーを目指して介護の専門学校に通う人もいれば、他の介護職種や異業種から転職してくる人もいます。
現在働いているケアマネジャーを出自別に分類すると、以下の通りです。
- 介護福祉士からのキャリアアップ
- 介護業界・異業種からの転職
- 最初からケアマネジャーに憧れて就職
彼らは一体どのような理由で、ケアマネジャーを目指すことになったのでしょうか?
そのきっかけを出自別に紹介します。
介護福祉士からのキャリアアップ
ケアマネジャー(介護支援専門員)になる理由としてもっとも多いのが、介護職種からのキャリアアップです。
特に介護職種の中でもケアマネジャーを目指す人が多いのは、介護福祉士。
なぜなら介護福祉士は、実際に高齢者施設や在宅で実際に支援が必要な人の身の回りを世話するお仕事です。
実際に介護をするぶん、もっと介護支援利用者の役に立ちたいという思いや、利用者のケアプランに対して「もっとこうした方がいいのに」という気持ちが生まれやすい職場です。
そういった理想を叶えるのに、介護支援利用者ひとりひとりに適したケアプランを考える、ケアマネジャーという仕事はピッタリ。
このためケアマネジャーは、介護福祉士からのキャリアアップとしても有名な資格です。
また、身体労働が多い介護福祉士とちがって、ケアマネジャーはケアプランの作成などのデスクワークも多いです。
このため体力に自信がなくなってきた介護福祉士の方や、妊娠・出産を経験した女性の介護福祉士が、長く介護業界で働くためにケアマネジャーという道を選択することもあります。
介護業界や異業種からの転職
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護福祉士あがりの人ばかりではありません。
同じ介護職としては、今は年々数が少なくなっているものの、看護師から医療の知識・経験を活かしてケアマネジャーになった人もいます。
「病院という枠をこえて、高齢者の生活を支えたい」
という想いをきっかけに、医療関係者がケアマネジャーを志すことは珍しくないんですね。
また家族の介護をきっかけに、異業種から介護職に転職してケアマネジャーを目指す人も。
ケアマネジャーは介護支援利用者やその家族など、初対面の人と話すことが多い仕事。
このためホスピタリティを重んじるホテル業界や流通業など、接客業からの転職が多いです。
ケアマネジャーの仕事に憧れて就職
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、高齢者など介護支援が必要な人を、介護サービスにつなげるお仕事です。
つまり、介護が必要となった人やその家族がまず初めに出会うのが、ケアマネジャーという存在なんですね。
「どうやって介護したらいいのか。」
「介護には一体いくらかかるのか。」
こういった介護について右も左も分からない状態の時に、何でも親身になって相談に乗るのがケアマネジャーの務め。
実際にケアマネジャーに家族や親戚などの介護でお世話になったことがきっかけで、同じ道を目指す人もたくさんいます。
ケアマネジャーになるには?資格取得への道のり
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、誰でもなれる職業ではありません。
定められた資格を取得し、5年以上の実務経験を積んではじめて、ケアマネジャーの受験資格が得られます。
ケアマネジャーの受験資格が得られる資格は、主に以下の通りです。
- 医師・薬剤師
- 歯科医師・歯科衛生士
- 保健師・看護師・准看護師
- 理学療法士・作業療法士
- 介護福祉士・社会福祉士
- 視能訓練士・言語聴覚士
- 管理栄養士・栄養士
これらの受験資格を満たしたものが、介護支援専門員実務研修受講試験を受けて合格。
その後実務研修を受けることで、晴れてケアマネジャーとして働くことができるようになります。
ケアマネジャーの就職で見られるポイント
ケアマネジャー(介護支援専門員)を目指すきっかけは、十人十色です。
そして晴れてケアマネジャーの資格を取得したら、今度はケアマネとして就職先を探さねばなりません。
その際は、ケアマネを目指すきっかけを志望動機としてうまく落とし込む必要があります。
そこで、続いてケアマネジャーの志望動機の書き方や、面接で伝える時のポイントについても解説していきます。
志望動機の書き方
まず、ケアマネジャーになるための志望動機ですが、感動的な話をでっちあげたり、嘘をついたりする必要はありません。
大切なのはありままの気持ちを、自分の言葉でしっかりと伝えることです。
ただし、「介護福祉士からのキャリアアップ」が目指す1番の理由という場合は、事実をそのまま伝えるよりも
「少しでも長く介護業界で働きたい」
「介護福祉士で得た介護サービスや介護保険制度の知識を深めたい」
など、やる気が伝わりやすい表現に変えてみるといいかもしれませんね。
ケアマネジャーの面接に受かるコツ
ケアマネジャー(介護支援専門員)として働きたい場合、志望動機だけでなく、他のアピールポイントや面接での態度も重要です。
まず、面接では第一印象が大切。
ケアマネジャーは利用者訪問や介護支援利用者の家族など、初対面の相手と話すことが多い仕事です。
地域包括支援センターの職員など、介護業界の人々とも関わることも多く、コミュニケーション力が求められる仕事ですので、明るい挨拶や返答を心がけましょう。
また、ケアマネジャーになるためにアピールしておきたい資質は以下の通りです。
- 責任感
- 思いやり
- 根気強さ
- 介護や医療の専門知識
これらはどれも、ケアマネジャーとして働くうえで有利な資質です。
自分の長所や志望動機、自己PRなどで積極に取り入れていくとよいですね。
介護業界以外からの転職の場合は、自分が前職で培ったスキル・専門分野をどのように介護職に活かせるかが、大切なアピールポイントの一つとなってきます。
先輩ケアマネにインタビュー
それでは、現場で働いているケアマネジャー(介護支援専門員)たちは、具体的に何がきっかけでケアマネジャーを目指し、どうやって今の地位にたどり着いたのでしょうか?
現在もケアマネジャーとして活躍している先輩方に、以下の項目をインタビューしました。
- ケアマネジャーを目指すようになったきっかけ
- ケアマネジャーの資格をどのように取得したか
- ケアマネジャーになってからのやりがい
先輩ケアマネの話を聞いて、資格取得へのモチベーションを高めていきましょう!
ケアマネジャーを目指すようになったきっかけを教えてください。
長く介護業界で働くために…(35歳 女性)
介護福祉士ですが、妊娠をきっかけにケアマネジャーの資格取得を考えるようになりました。
介護スタッフは夜勤など勤務時間が縛られるので子供がいる状態で正社員として働き続けるのは難しいです。
でも、ケアマネならある程度自分で時間の調整がきくので、ママさんでも大丈夫だよと先輩に聞いたので、長く介護の仕事を続けたいと思い志望しました。
もちろん業務は大変ですが日勤のみでも正社員として雇用してもらえたので、仕事と子育ての両立ができ助かっています。
家族仲を取り戻してくれたケアマさんに感謝 (41歳 男性)
もともと祖母は足が悪く、私が中学生の頃にはもうほとんどひとりで歩くことが難しくなっていました。
そんな中、1番親身になってくれたのは医者でも看護師でもなく、訪問介護ヘルパーとして出会ったケアマネジャーさん。
祖母だけでなく、介護経験のないわたしたち家族の気持ちにも寄り添ってくれるとても頼れる存在で、仲良くなるうちにその仕事に憧れを持つようになりました。
それまでは介護生活がうまくいかず、家庭内がピリピリすることもあったのですが、また元のように家族で仲良く暮らせるようになったのは、ケアマネジャーさんが最適なケアプランを考えてくれたおかけです。
このように、介護支援が必要な人や高齢者を介護サービスにつなげるだけでなく、家族の絆も橋渡ししてくれるケアマネジャーさんに憧れて、私もケアマネを志すようになりました。
ケアマネジャーの資格はどのように取得しましたか?
続いて先輩のケアマネ方に、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取得した方法についても教えてもらいました。
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通信制のスクールで、通学生の短期講習を受けました。
(28歳 女性) -
2年間専門学校に通学して、介護福祉士の資格を取得。
その後はデイサービスに勤務して、スキマ時間で資格試験の勉強をしました。
(33歳 女性) -
言語聴覚士の資格を取得後、介護老人保健施設で実習しました。
ケアマネジャーの資格取得は参考書と問題集を買って、独学で勉強しました。
(38歳 男性)
介護福祉士など介護業界で働くための資格は、専門学校や通信制の学校などで取得。
ケアマネ自体の資格は、参考書や問題集を購入して、独学で取得する人が多いようですね。
ケアマネジャーになってからのやりがいは何ですか?
一人一人と誠実に向き合えるようになった(32歳 女性)
元看護師です。
病院勤務の時は忙しく、一人一人の患者さんにかけられる時間があまりありませんでした。
このため結果的に治療後の事は他の機関や人任せになってしまうケースが多く、自分のあり方にふと疑問を感じるようになったのが、ケアマネジャーを目指したきっかけです。
その後、病院という枠を超えて介護支援が必要な人を支えたいという思いでケアマネージャーに転身。
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今では看護小規模多機能型居宅介護(かんたき)で医療ニーズの高い介護支援利用者に向けて、ケアプランを作成しています。
自分の考えたケアプランが特にうまくハマった時、介護支援利用者が日に日に元気になっていく姿を見られることが1番のやりがいです。
支援が必要な人に、必要なサービスが提供できる(39歳 男性)
介護福祉士で得た介護サービスや介護保険の知識をもっと深めたい、という思いから、ケアマネジャーになることを決意。
もともとは業務の幅を広げたい、などキャリアアップを意識したのがきっかけですが、今はこの仕事が天職だと思っています(笑)
ケアプラン作成ももちろん大切なケアマネの仕事ですが、私が1番意識しているのは高齢者など支援が必要な方々を介護サービスにつなげることです。
介護サービスだけでなく、医療機関などその人にとって本当に必要な関係機関へと橋渡しできた時に、1番やりがいを感じるかな。
ああ、こんな自分でも役に立てたのかな、これでもう大丈夫かな。とりあえずホッとします。
もちろん、つなげるだけでなくその後も相談にのったりと、最後までしっかり面倒を見てあげることも私たちの役目だと思っています。
訪問するたび、利用者や家族がだんだん前向きに、元気になっているのをみると、ケアマネジャーになってよかったなと思いますね。
まとめ
ケアマネジャー(介護支援専門員)を目指すきっかけは人によって様々。
でも、本当に介護支援が必要な人の役に立ちたい・笑顔が見たいという想いはみな共通です。
初任者研修受講や介護福祉士の資格をとれば、介護業界で働くこと自体はできます。
ケアマネジャーは、医療・福祉関係の資格を取得してから5年以上の実務経験を積まなくてはならないので、敷居が高いと感じる人もいるでしょう。
しかし、そのぶんケアマネジャーは介護生活のパートナーとして、介護支援利用者やその家族の人生をサポートする非常にやりがいのある仕事です。
介護業界で長く働くために、キャリアアップとしてもぴったりの資格なので、積極的に目指していきましょう!